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判例紹介(懲戒処分)2.経歴詐称 -炭研精工事件-

(最高裁平成3年9月19日第一小法廷判決)

事実の概要

Y会社は、昭和55年11月当時、公共職業安定所に、中学または高校卒業者を募集対象として、プレス工または旋盤工の求人申し込みをしていた。Xは、右求人に応募し、同月7日頃、高校卒「賞罰なし」等を記載した履歴書を提出し、Y会社代表取締役などの面接を受け、同月11日にY会社に採用された。
%e6%88%90%e7%94%b0Xは、昭和47年4月に福岡大学に入学し、同52年同大学を除籍中退しており、また、当時成田空港反対闘争に関連して2件の刑事事案(公務執行妨害罪、凶器準備集合罪、傷害罪、航空法違反等)について公判継続中であった。刑事事件は、昭和56年7月および61年1月に千葉地裁で有罪判決(懲役2年・執行猶予5年。懲役1年6月・執行猶予4年。)が下され、その頃確定している。
Xは昭和58年3月6日軽犯罪法違反により逮捕されたために欠勤し、昭和61年3月16日公務執行妨害罪で逮捕拘留されたため同月27日まで欠勤し、同月28日に出勤した祭、この逮捕に関するビラを会社構内で無断で配布した。
Y会社は、Xに対して、同年4月1日、(1)最終学歴を詐称していたこと、(2)公判中の刑事事件について秘匿したこと、(3)入社以降の有罪判決を届出しなかったこと、(4)逮捕拘留により欠勤したこと、(5)ビラを無断配布したこと、を理由として懲戒解雇した。
Y会社就業規則38条は、懲戒解雇事由として、「経歴を偽り…雇い入れられたとき」、「禁固以上の刑に処せられたとき」等を定め、また、同規則には、従業員が会社に提出した履歴書等書類の記載事項に変更があったときは届出すべき事項として「その他重要な事項」として定められている。なお、Y会社は、解雇理由として当初は「禁固以上の刑に処せられたとき」を挙げていなかったが、本訴においてこれを主張した。
Xの従業員地位確認等請求につき、第一審東京地裁、第二審東京高裁のいずれも懲戒解雇を有効としたことに対し、Xが上告。

判 旨

上告棄却。
「原審の適法に確定した事実関係の下において、本件解雇を有効とした原審の判断は、正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。原審は、Xが2回にわたり懲役刑を受けたこと及び雇い入れられる際に学歴を偽ったことがY会社就業規則所定の懲戒解雇事由に該当するとした上、Xのその他の言動を情状として考慮し、本件解雇が解雇権の濫用に当たらない旨を判示している」。
原審(東京高裁平成3年2月20日判決)の判旨
1.「雇用関係は、労働力の給付を中核としながらも、労働者と使用者との相互の信頼関係に基礎を置く継続的な契約関係であるということができるから、使用者が、雇用契約の締結に先立ち、雇用しようとする労働者に対し、その労働力評価に直接かかわる事項ばかりでなく、当該企業あるいは職場への適応性、貢献意欲、企業の信用の保持等企業秩序の維持に関係する事項についても必要かつ合理的な範囲内で申告を求めた場合には、労働者は、信義則上、真実を告知すべき義務を負うというべきである。就業規則38条4号(経歴の申告義務)もこれを前提とするものと解される。
そして、最終学歴は、…「本件の事情の下では、単にXの労働力評価に関わるだけではなく、Y会社の企業秩序の維持にも関係する事項であることは明らかであるから、Xは、これについて真実を申告すべき義務を有していたということができる。
また、雇用しようとする労働者が刑事裁判の公判継続中であって、保釈中であるという場合には、保釈が取り消され、あるいは実刑判決を受けて収監されるなどのため勤務できなくなる蓋然性の有無、公判に出頭することによって欠勤等の影響が生ずるか否か等を判断することは、当該労働者の労働力を評価し、雇用するか否かを決する上で重要な要素となることは明らかである。
しかしながら、履歴書の賞罰欄にいわゆる罰とは、一般的には確定した有罪判決をいうものと解すべきであり、公判係属中の事件についてはいまだ判決が言い渡されていないことは明らかであるから、XがY会社の採用面接に際し、賞罰がないと答えたことは事実に反するものではなく、Xが、採用面接にあたり、公判係属の事実について積極的に申告すべき義務があったということは相当ではない。
したがって、Xが、大学中退の学歴を秘匿して、Y会社に雇用されたことは、就業規則第38条4号の『…経歴を偽り…雇い入れられたとき』に当たるというべきであるが、公判係属中であることを告げなかった点は同号に該当しないというべきである。」
2.「就業規則11条に定める「その他重要事項」には賞罰も含まれると解されるが、有罪判決の確定を届け出ることは求められていない。
3.「Xは成田空港反対闘争に関連して有罪判決を受けた後も、闘争に参加するなど、自己の行動を反省する態度はみられず、自己の主張が正しく、既成の社会秩序を否定する考えが強いことなどの事情を考慮すると、Xの会社の地位、職務内容を斟酌しても、懲戒解雇事由は相当であり、解雇権濫用にはならない。」

判例紹介(懲戒処分)のページで次の判例の概要をご紹介しています。
1.職場外・就業時間外に行った会社への批判は懲戒対象となるのか?(関西電力事件)
2.経歴詐称(炭研精工事件)
3.社員間の「不倫」は懲戒事由の風紀紊乱にあたるのか(繁機工設備事件)
4.政治的アピールであるプレート着用、ビラ配布は職場規律違反に該当するのか?(目黒電報電話局事件)
5.私生活上の非行(犯罪)の程度と懲戒内容(横浜ゴム事件)
6.頻繁な遅刻・早退による懲戒解雇(東京プレス工業事件
7.従業員の所持品検査は許されるのか?(西日本鉄道事件)

_DSC5512社会保険労務士 林田事務所(京都市)では、問題社員への対応、解雇トラブル回避と円満退職サポート、リストラ、就業規則見直しおよび労務トラブル予防などについて初回無料相談をお受けしています。
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